女子バレー

Vリーグレギュラーシーズンを見終わってから思う、「全日本女子バレーのエース」は誰だ

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2018年ネーションズリーグは見れるところだけ見て、アジア大会はネットで情報を得、世界バレーは横浜まで見に行って大いに盛り上がったのですが
そろそろ2019年ネーションズリーグ、ワールドカップという全日本女子バレーの話も上がってくるころかと思います(まだ早い?)

2018年世界バレーでは、「木村沙織の次のエースは誰だ」と注目を集めました。
エースという認識が曖昧ですが、その言葉に当てはまる選手は3人。

・古賀紗理那
・黒後愛
・石井優希

木村沙織もそうだったけれど、「日本のエース」は基本「ポイントゲッター」ではなく「パスヒッター」
つまり「攻守の要になる選手」を呼ぶことが多い。
長岡や江畑も「エース」と呼ばれることが多いが、基本的には「木村沙織が絶対的なエース」というイメージが強かった。

なので、長岡に関してはちょっと役割が違うので基本はこの3人を比較する。

どうしても世界と戦うときに気になる身長。この3人、ほぼ変わりません。
Wikipedia上では全員が180cm。日本人エースとしては文句のない長身です。

世界バレーではメディアは黒後愛を「木村沙織の後継者」と持ち上げ、ポスターの真ん中に置いた。
木村沙織のファンで、同じ東レで、春高バレーで大活躍、そしてVリーグ新人賞。
文句なしの経歴。

ただ、数年前を振り返ると古賀紗理那も同じような騒がれ方をしていた。
春高バレーで最優秀選手賞、Vリーグで新人賞。「木村沙織の後継者」だと。

ただし、リオオリンピックには落選した結果、「次の木村沙織の後継者と騒げる人は誰だ」と黒後愛を推してきたように思える。

2018年世界バレーでは間違いなくエースは古賀紗理那だった。

2013~2016年リオのシーズンで活躍した長岡も、2010~2012年のロンドンシーズンで全日本で活躍した江畑も、最初は活躍する。おそらくそれは世界にデータが無いからだと思う。
よってマークもつかない。木村沙織の全盛期は間違いなく木村沙織にブロックが引っ張られていた分、他の選手は決めやすかったのだと思う。
ただ、活躍することによって徐々に世界で分析され、マークされ、決定率は落ちていく。そんな中でどれだけ「決め続けられるか」「活躍し続けられるか」。
それが求められるのが「全日本女子バレーのエース」なのだと私は思う。

メディアはその前に騒いでしまうのでなんだかなあ、いつも思うのだが、
2018年の世界バレーにおいて、エースは間違いなく古賀紗理那だった。

これは長岡が怪我明けであまり出られなかったことの影響もあるかと思うが、特にリーグが進むにつれて競合国とあたる際の古賀紗理那の働きは素晴らしかった。
反対に、黒後愛は進むにつれてどんどん研究され、サーブで狙われ始めたころが強豪国とあたりはじめ、思ったようにプレーができなくなっていった。

そして石井優希。
彼女の印象も2016年リオオリンピックで、新鍋が辞退した出続け、サーブで狙われ思うように動けなかった印象が強かった。
ただ、そのあとのVリーグで最優秀選手賞を獲得、またレシーブ賞も獲得している。

若い二人の中、遅咲きだけど間違いなくVリーグトップ選手。
「久光製薬スプリングス」のエース石井。
ただ世界バレーに関してはなぜか「交代で途中出場のときに絶好調」の選手だったイメージ…なぜ!!!笑

Vリーグ2018/2019 レギュラーラウンドを見て

さてこの3人、見事にこのシーズン全員ほぼスタメンで出続けてました。
ほんとにここからは独断と偏見で感想を書きますので各選手のファンの方気分を害されたらごめんなさい。

久光製薬スプリングス 石井優希

レギュラーラウンド余裕の1位通過。JTと上尾戦の2敗のみ。間違いなく一番優勝の近いチーム。
その中で、前述しましたが前シーズンMVP、レシーブ賞を取ってる石井。サーブも抜群。
調子の良いときはストレートとクロスの打ち分けがものすごく良くて、ある程度乱れたトスも巧く処理してくれる。
また後ろでの守備も堅い。

私は3人の中では「一番技術的にバランスよく巧い選手」という印象がある。
ただ、調子が悪いとき、チームが負けてるときに「引っ張っていく感じ」があまり感じられないのがすごく気になる点。
間違いなくチームの中心なのに、チームの中心に見えないのは、なぜだろう…

NECレッドロケッツ 古賀紗理那

東のトップ通過が決まった、NECレッドロケッツの中心選手、古賀紗理那。
彼女は決定率が下がることも多い中、とにかく全てのプレーでチームに貢献する選手。
得点だけがエースの役割ではないと、得点力は柳田光綺に任せて、守備につなぎにブロックに貢献する。
後半特に決定力が下がっていたのが気になるところだけど、その分「欲しいときに1点決めてくれる選手」でもある。

私が一番木村沙織を彷彿とするのはやっぱり古賀紗理那。
木村沙織のタイプだけが日本のエースではないし、比較する必要もないのだけど、同じくらいの役割を責任もって全うしようという気持ちを感じる選手。

東レアローズ 黒後愛

東レにはいわゆる「ポイントゲッター」のヤナ・クランといういわゆる「点取り屋」がいる。
その中で、2年目ながらに攻守の要になることが求められる黒後。
東レは同じく強い外国人エースを抱えるJTより、「黒後に対する期待」が大きく感じる。
スロースターターだなーという印象の黒後だけど、チーム全体が「黒後を乗せよう」としているというか。
世界バレーのときも驚いたけど、黒後のサーブは本当に武器。今も実際Vリーグ全体で効果率が相当良くかなり上位なはず。

そして調子が上がってくるととまらなくなる印象。これはどちらかというと江畑に近い印象を受ける。

ただ、調子が悪いとチーム全体のことより、自分の殻にこもってしまうような印象も受ける。

「エースらしい」と感じるのは古賀紗理那

3人とも、特に黒後の伸び率もあるだろうしプレーの巧さに関しては申し分ないと思うのだけど、
私がこのVリーグで見ていたときに「エースらしい働きをしてるな」と感じたのが古賀紗理那でした。
不調のときも表情が暗くならず、チームを引っ張っていく責任感というか、頼りになる印象がとても強かった。

デンソーエアリービーズの鍋谷友理枝

他に、ああエースだなあと感じる選手はデンソーエアリービーズの鍋谷友理枝。
前にも記事で書いたけれど、本当にオールラウンダーでチームの中心で、献身的なプレー、自身が決まらなくても明るくチームのテンションを保とうとする意識。

鍋谷友理枝の強さ

デンソーの中心選手であり、この人の調子でこのチームは左右するとまで思う。
全日本には選ばれながらも、怪我の調子でなかなか出られなかったけど、2019年は期待してます。

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全盛期だったと思う。

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