今までの結果。
VS ドミニカ 3-1 勝
VS ロシア 2-3 負
VS 韓国 1-2 負
VS カメルーン 3-1 勝
の2勝2敗で迎えた中国戦。
ここまでの中国は、上記の日本が対戦してきた相手に対して1セットも落としていません。
まさに驚異的な存在です。
韓国には日本のBチームが勝ったという話がありましたが、ベストメンバーではない中国に、日本のBチームは破れています。
正直、中国に勝てるとは思っていませんが、
それでも「どこまで対抗できるか?」というところを、楽しみにしていました。
スタメン
OH 古賀選手 石井選手
OP 新鍋選手
MB 荒木選手 岩坂選手
S 佐藤選手
L 小幡選手
ほぼ最初のメンバーに戻してきましたね。
注目は小幡選手のレセプション、岩坂選手&荒木選手の高さでしょうか。
この試合、韓国戦に続いて会場まで見に行ったんですが、
今までと違いちょっと辛口で感想を書きます。
前述したように、韓国にああいう負け方をした今の日本が、中国に勝てるとは思っていませんでした。
それどころか、1セット取れたら素晴らしいくらいに思ってました。なんといってもロシア、韓国、ドミニカ相手に1セットも落としてない今の中国です。
それくらいの覚悟で見に行ったのですが、
それでも「面白い試合」をしてほしかった。
「1セットも取れなくても、ここは収穫だね」というところを見たかった。
せめて韓国戦の最後の石井選手の連続得点のような「もうちょっとでとれた!」という粘りを見せてほしかった。
個人的に、この試合の見どころは宮下選手の3連続ディグだけでした。
宮下選手、あの守備力は本物ですね…あの距離感で横に飛んで拾って、転んだ状態で起き上がってすぐにブロックフォロー。
続いてブロックではじいたボールを横に飛んで拾うという、素晴らしい守備力でした。
中国は高くて力強い?そこではなかった。
確かに中国は素晴らしい、ほぼ完ぺきな試合をしていました。
ただ、悲しかったのは、中国の高さに負けるのはわかります。シュテイはブロックの上から打ってきますし、
ある程度は諦める点数も必要となるようなチームでしょう。
ただ、日本がやられたのは高さでもスパイクの力強さでもなく、ほとんどサーブでしたね。
レセプションが返らない、2段トスが打ちきれない。
この繰り返し。
中国は徹底して石井選手を狙ってましたし、石井選手を外して石川選手を入れたシーンもありましたが、
結局その石川選手からもエースを取られ、石川選手をレセプションから外すというところがありました。
この起用も非常に謎。
レセプションで入れるなら鍋谷選手のほうがいいと思うし、レセプションで入れたのに外すというのが理解できません。
カメルーンみたいに4枚で対応するとか、世界バレーでやった新鍋選手と小幡選手の2枚で拾うとか、
もうちょっとなんとかならなかったのか…と思いました。
リオの最終予選で韓国のサーブに乱されて負けたあの試合を思い出しました…
正直、石井選手、新鍋選手、古賀選手、小幡選手でレセプションが乱されたら、
あとは鍋谷選手くらいしかレセプションがいいと思える選手がいません。
世界バレーではそのために内瀬戸選手を、
リオではレシーバーとして座安選手が入っていましたが、それが必要なんじゃないかと思うくらいに荒れてましたね。
この試合まで、佐藤選手のトス回しがかなり批判されていましたが、
この試合に限ってはそれどころじゃなかったですね…
さて、このさきアメリカ、ブラジル、オランダとどんどんサーブがいいチームが出てきますが、
また同じような状況になるのだけはどうにか食い止めてほしいところです。
Aパスありきの攻撃でいいのか
リオの時も思っていたのですが、
基本的に日本がずっとやってる「早いバレー」は、ブロックが付いてこれない前提の戦術なので、
早くて低いトスにブロックが2枚付いてきてしまうとリバウンドも取れない、ブロックアウトも打てない、柔打も打てない、という、
フェイントかシャットされるかの2択みたいな状況になっています。
古賀選手はそれで相手に拾われ、ほかの選手がシャットで失点が多いのはこのためかと思っています。
宮下選手も基本的には同じトスアップをする選手で、寧ろ佐藤選手より「低くて速い」。
宮下選手でどれだけブロックをふれるか、打ちきれないまでも1枚半で得点を取ることができるか、1度見てみたいです。
ただ、それがだめだったらもう世界バレーのように田代選手を起用して、「2枚そろってもアタッカーに打たせる」という戦術のほうがまだマシなのでは、とここまでの戦いを見て思います。
石井選手も古賀選手も、ブロックを見て利用するほうが得意な選手だと思うので、今の戦術はどうなんだろうか…という気持ちです。
実際、宮下選手と鍋谷選手の2枚替えで、この日本最速のスピードに中国のブロックはついてきましたね。
そういう意味では、田代選手と宮下選手で緩急をつけた攻撃がいいのでは、と思います。ただ、アタッカーは大変ですけどね…
新鍋選手も早い攻撃が得意ですが、これも「Aパスありき」なんですよね。
新鍋選手はバックアタックを打たないので、新鍋選手が前でもAパスが返らなかった時は、ライト攻撃もミドルの攻撃もない、という
レフトかバックアタックの2択に絞られてしまう。
今の中国を見てると、「Aパスを上げよう!」という作戦だけじゃ手も足も出ないのでは、と思います。
もうレセプションは多少乱れてもいいから、長岡選手のようにある程度乱れても攻撃が可能な選手か、
またはかつて真鍋さんが起用した、大竹選手や島村選手のように、「速攻がだめならライトからの高めのトスを打てる」選手がいないと、
どれほど佐藤選手ががんばってもブロックを振ることなんてできないのではないでしょうか。
選択肢自体が少ないのですから。
ライトとミドルの攻撃を再考する必要があるのではないか、と思いました。
次は日曜日のアメリカ戦。
おそらく中国とアメリカは同レベルのチームです。
中国戦より見どころや今後に向けての光を見つけられるような試合を期待しています。
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